今年度(2021年度)目黒区最終補正予算・財政調整基金はほぼ取り崩さずに戻しました。かつ歳入歳出差し引き65億円程度もの黒字を計上

こんにちは 芋川 ゆうき です。

先日3月2日に目黒区の一般会計、第5号補正予算の質疑が行われました。

今回の補正予算の特徴は区民税が予想より16億円以上も上振れ、特別区交付金(東京都が行う23区の一部税金の平均化)は46億円以上の増額、その上で基金が30億円以上も減額され、ほぼ戻し切っています。

区長は今年度当初は41億円のお金を財政調整基金(目的は柔軟に使える預貯金のイメージ)から使って支えるとしていました。

しかし、今年度補正予算5回行われていく過程で

取り崩すとしていた財政調整基金はどんどん戻され(「復元」といいます)、とうとう今回の最終補正予算でほぼ復元されました。

この復元の理由はいろいろ考えられます。

①行う予定の事業ができなかった。(新型コロナが理由で中止した場合も含まれます)

②行う事業をしなかった。

③予定事業が縮小した。(予定より少なかった)

などが考えられます。

しかし、一方で補正予算では【当初行う事業ではなかったが、新たに予算をつけ、事業を行う】ことができるわけです。

好調な予算であったのであれば、区民の命、生活を支えるためにしっかりと事業を行うべきです。

以下反対討論を載せておきます。

日本共産党目黒区議団は、議案第12号、令和3年度目黒区一般会計補正予算
案(第5号)に反対いたします。
 本補正予算は、特別区たばこ税は2億円余の減額としながらも特別区民税が
17億円近くの増額になり特別区税として14億円余の増額になりました。ま
た、特別区交付金が46億円余増額補正されています。財政調整基金は30億
円余の減額が行われ、復元がなされている。これだけの増額がありながら、一
方ではコロナの対策において検査の姿勢は消極的です。かつ保健所が業務に追
われ、現状、対応が所管と現場に任せられています。新型コロナ陽性が確認さ
れた保育園では臨時休園、区立小中学校では学級閉鎖になり、園児、児童、生
徒は健康観察期間などで自宅待機を余儀なくされているとともに、保護者はそ
の間の対応に追われなければならない状況が続いています。しかし、保健所に
は思い切った常勤職員の増員などは行われておらず、応援などでの対応にとど
まっています。
 こうした下で、区民の命と暮らしを守り、かつ感染対策を進めながら、区民
の求める事業を進めていかなければなりません。新型コロナウイルスワクチン
の3回目の接種は他区に比べ、進んでいますが、検査に対しても無症状者をみ
つける対策や感染経路の追跡やクラスター対策を日常から積極的に行う立場に
立つべきです。そういった点は本補正予算でも十分とはいえません。
 更に、キャッシュレスポイント事業、商品券事業については、地域経済対策
に寄与しているのかという点です。個人商店や中小零細事業者はキャッシュレ
ス決済を導入していない店も多くあります。事業者は新たにキャッシュレス決
済を導入するための学習時間や金額のコスト、利用を続けるために決済手数料
などがハードルになっています。昨年10月からインボイス制度の登録が行わ
れ、2023年10月から実施されていく予定のなか、さらに経営が圧迫され
る区内事業者も少なくありません。利用者にとってもキャッシュレス決済がで
きない区民もいます。そして、そもそもこの両事業は、購買意欲がある区民に
とっては両事業が最大で活用でき良いですが、本当に生活に困っている区民に
とっては使いたくても使うことができません。
 当初予算は区民の命、健康と暮らしを守るとして、財政調整基金を41億円
余切り崩して対応するとしたものが本補正予算案でさらに復元が進み、取り崩
し額はほぼ復元されます。一方で縮小した事業も多く、歳入歳出の差は60億
円以上も計上されました。最終補正予算ではありますが、区民の命、健康、暮
らしを守る補正予算はもっと積極的に行うべきでした。よって日本共産党目黒
区議団は本議案に反対します。
 以上です。

日本共産党目黒区議団 2022.3.2 反対討論 芋川

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